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催眠術師の私から見た金持ち父さん 貧乏父さん

今回取り上げるのは、**金持ち父さん 貧乏父さん**です

この本は、お金の教科書として読まれることが多い一方で、「怪しい」「極端だ」と評価が分かれる一冊でもあります。しかし、催眠術師の立場から読むと、この本は投資や会計のノウハウ本ではありません。むしろ、人がお金に対してどんな無意識の前提を持っているかを、これほど分かりやすく可視化した本は珍しいと感じます。

多くの人がこの本を読んで衝撃を受ける理由は、内容が新しいからではありません。自分でも気づかないうちに信じていた「当たり前」が、根こそぎ揺さぶられるからです。催眠術の現場でも、変化が起きるときは必ずこの現象が起きます。新しい知識が入ったのではなく、無意識が採用していた前提がズレた瞬間です。
この本の構造はとてもシンプルです。
金持ち父さんの考え方と、貧乏父さんの考え方を対比させる。
どちらが正しいかを論理で証明するのではなく、読者自身に違和感を感じさせる。
これは非常に催眠的な構成です。無意識は説得されるより、比較によって自分で選んだと感じたときに強く動きます。金持ち父さん 貧乏父さんは、読者に答えを押し付けていません。ただ、「どちらの考え方を自分は採用しているか」を浮き彫りにしているだけです。
催眠術師の視点で見ると、この本の本当のテーマは「お金」ではありません。

 

テーマは「自己イメージ」です。

人は、自分がどの世界の住人かを、無意識のうちに決めています。
安定を選ぶ人間なのか。
リスクを取る側の人間なのか。
雇われる側なのか。
仕組みを作る側なのか。
金持ち父さんと貧乏父さんの違いは、能力や努力の差ではありません。世界の見え方、つまり無意識の前提の差です。そして人は、その前提に合った行動しか取りません。これが、分かっているのに変われない理由です。
貧乏父さんの思考は、一般的な「正しさ」に支えられています。良い学校に行き、安定した仕事に就き、真面目に働く。この考え方自体が悪いわけではありません。しかし催眠術的に見ると、ここには強い暗示があります。それは「失敗してはいけない」「安定を失ってはいけない」という暗示です。この暗示が入っている限り、人は安全圏から出る選択を無意識に避け続けます。
一方、金持ち父さんの思考は、「失敗しても学べばいい」「お金は使い方で性質が変わる」という前提に立っています。ここで重要なのは、楽観的かどうかではありません。失敗に与えている意味がまったく違うという点です。催眠術では、出来事そのものよりも、出来事にどんな意味づけがされているかが行動を決めます。
多くの人がこの本を読んでも実践できない理由は明確です。知識が足りないからではありません。無意識が「自分はそちら側の人間ではない」と判断しているからです。催眠術の現場では、この状態を非常によく見ます。頭では理解している。しかし、身体と感情が動かない。これは意思の弱さではなく、自己暗示が一致していない状態です。
金持ち父さん 貧乏父さんが優れているのは、このズレを露骨に見せてくる点です。
お金の話をしているようで、実は読者にこう問いかけています。

「あなたは、どの前提で生きているのか」

この問いは、非常に強力です。なぜなら、人は自分の前提を普段ほとんど意識していないからです。催眠術では、前提が意識化された瞬間に、暗示は揺らぎ始めます。この本を読んで違和感を覚えた人は、すでに変化の入り口に立っています。
また、この本は「お金が欲しい人向け」の本ではありません。むしろ、お金の話に強い感情を持っている人ほど反応します。嫌悪感、怒り、反発、憧れ。これらはすべて、無意識が刺激された証拠です。催眠術師の立場から見ると、感情が動かない本は、無意識には届いていません。
金持ち父さん 貧乏父さんは、安心させてくれる本ではありません。読者の価値観を揺らし、不安定にします。しかし、この不安定さこそが、無意識が再編される前触れです。催眠術でも、深い変化の前には必ず一時的な揺れが起きます。
誤解されがちですが、この本は「誰もが金持ちになれる」とは言っていません。言っているのは、「金持ちの世界は、貧乏の世界とは前提が違う」ということです。前提が違えば、同じ現実を見ても、選択はまったく変わります。

催眠術師としての結論

金持ち父さん 貧乏父さんは、投資の本ではありません。
お金のテクニックの本でもありません。
これは、お金に関する自己暗示を書き換えるための本です。
だからこそ、読む人によっては人生が変わったように感じ、別の人には何も起きません。
変わるかどうかは、能力でも知識でもなく、
自分がどの前提を採用するかにかかっています。
催眠術の現場で起きる変化と同じように、この本が与える影響は静かです。しかし一度前提がズレると、元の見え方には戻れません。それが、この本が長年読み継がれている理由だと感じます。