HOME | 催眠術スクール | 弁護士が自己催眠で感情と論理を切り分けられる理由

催眠術スクール&催眠術カフェ東京|催眠術体験できる場所
   

弁護士が自己催眠で感情と論理を切り分けられる理由

弁護士という職業は、常に冷静で論理的であることを求められます

しかし、その現場に立つ弁護士ほど、強い感情の渦中にいるのも事実です。
依頼者の怒り。
不安。
悔しさ。
裁判官や検察、相手方との緊張感。
勝敗や評価へのプレッシャー。
これらを一身に受け止めながら、なお論理を崩さずに判断を下さなければならない。
これは極めて高度な精神作業です。

多くの弁護士は、感情に振り回されないよう訓練されています。
しかし実際には、感情を無視することと、感情と距離を取ることはまったく別物です。
感情を抑え込もうとするほど、思考は不安定になります。
本稿では、弁護士が自己催眠という視点を用いることで、感情と論理を切り分けられるようになる理由を解説します。
精神論ではなく、弁護士という職業に特化した、現実的な話として進めていきます。

 
まず理解しておくべきなのは、感情と論理は対立するものではないという点です。
感情は邪魔なもの。
論理は正しいもの。
この二項対立で考えると、弁護士は常に感情を排除しようとします。
しかし、感情は排除できません。
なぜなら、感情は判断材料の一部だからです。
問題は、感情が判断の主体になってしまうことです。
怒りのままに反論してしまう。
依頼者の感情に引きずられて見通しを誤る。
不安から過剰な主張をしてしまう。
これらは、感情が論理の席に座ってしまった状態です。
自己催眠は、この席替えを元に戻す技術だと言えます。
自己催眠とは、意識をぼんやりさせることではありません。
注意の向きを意図的に整理する状態です。
通常、人の注意は同時に複数の方向に向いています。
事実関係。
法的構成。
相手の反応。
自分の評価。
感情。
これらが一斉に意識に上がると、思考は混乱します。
自己催眠的な状態では、注意の優先順位が整理されます。
今、扱うべきは何か。
今、扱わなくてよいものは何か。
この仕分けが自然に行われます。
その結果、感情は消えませんが、前面には出なくなります。
背景に退きます。
 
 

弁護士が自己催眠を使う最大の利点は、この背景化ができる点にあります

感情を感じてはいけないのではありません。
感情を判断の材料として後方に置く。
これが、論理を守るための正しい距離です。
法廷や交渉の場では、瞬時の判断が求められます。
このとき、思考を妨げる最大の要因は内的独り言です。
この反論で大丈夫か。
相手はどう出るだろうか。
裁判官はどう思うだろうか。
こうした言葉が頭の中で走り始めると、論理は遅れます。
自己催眠状態では、この独り言が大幅に減ります。
意識は言葉よりも構造に向きます。
事実と事実の関係。
主張と証拠の対応。
法的要件との整合性。
これらが、感情的な評価を伴わずに並びます。
結果として、判断が速くなります。
これは直感ではありません。
不要なノイズが消えた結果です。
多くの弁護士が、調子の良い日にこう言います。
今日は頭が澄んでいた。
迷いがなかった。
この状態は、軽度の自己催眠状態です。
無意識に注意の整理がうまくいっていただけです。
 
 

自己催眠を理解すると、この状態を意図的に作れるようになります

また、自己催眠は依頼者対応にも大きな影響を与えます。
依頼者の感情は強烈です。
怒りや恐怖をぶつけられると、弁護士自身の感情も反応します。
共感しすぎる。
あるいは、距離を取りすぎる。
どちらも、適切な対応を難しくします。
自己催眠的な注意配分では、相手の感情は明確に感じ取れます。
しかし、それに飲み込まれません。
相手の感情を情報として受け取りつつ、自分の判断軸は保たれます。
これにより、落ち着いた説明が可能になります。
不思議なことに、この状態の弁護士ほど、依頼者は安心します。
感情を否定されていない。
しかし、振り回されてもいない。
このバランスが、信頼につながります。
さらに、自己催眠は疲労の質を変えます。
弁護士が消耗する最大の原因は、感情と論理を同時に前面で処理し続けることです。
これは非常にエネルギーを使います。
自己催眠的な切り分けができると、処理が分散されます。
論理は論理として使う。
感情は感情として感じる。
役割が分かれるため、疲労が蓄積しにくくなります。
結果として、判断の質が長時間維持されます。
最後に、切り替えについて触れます。
仕事が終わっても、頭が切り替わらない。
感情を引きずる。
これは多くの弁護士が抱える問題です。
自己催眠を理解していると、切り替えの操作が可能になります。
注意を外界に戻す。
身体感覚を強める。
思考の対象を変える。
これにより、仕事の状態から日常の状態へ戻れます。
これは意志の強さではありません。
注意の技術です。
 
 

弁護士が自己催眠を用いると、感情と論理を切り分けやすくなります

それは感情を消すことではありません。
感情を適切な位置に置くことです。
自己催眠とは、注意の整理です。
この整理ができると、論理は本来の力を発揮します。
判断は速くなり。
対応は安定し。
疲労は軽減されます。
弁護士という職業において、冷静さは才能ではありません。
状態の問題です。
自己催眠は、その状態を現実的に支える技術です。
派手さはありません。
しかし、確実に仕事の質を底上げします。
それが、弁護士が自己催眠で感情と論理を切り分けられる理由です。